オンリーワンという罠

No.1 にならなくてもいい
もともと特別なonly one

SMAPの「世界に一つだけの花」からもう20年以上も経っていたことに少々驚いた。

世間的にも「ナンバーワンよりオンリーワン」というメッセージは耳障りがよい。「競争しなくてもよいんだよ、あなたはもともと特別なんだから」という言葉は、前回のブログで書いたように少年期の僕が希求していた言葉だった。
けれどこの日本社会でオンリーワンであるってのも正直タフなことだと思う。オンリーワンは要するに「個性を持て!」というメッセージなんだけれど、この日本社会はそもそも教育システムとして子どもが個性をもつことをひたすら否定し、画一的な人間を大量生産することを目的としている。
社会が掲げているスローガンと、実際の教育現場で実施されている恐ろしいほどまでの乖離が子どもに与える影響を考えるとゾッとしてしまう。
子どもは言葉に出さないけれど空気を読むことにとても敏感なので、社会がついている「嘘」には感覚的に気付いている。「本音と建前」とは極めて都合がよい言葉だけれど、相反する2つに板挟みの状態である「ジレンマ」はトラウマを被る一つの形態であるので、上述の乖離に晒されている子どもたちは日常的にトラウマティックな環境に身を置いているともいえるのでないだろうか。

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